Classiques japonais avec furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lisez 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 132 395 caractères · 263 écrans
その沈鬱な態度は、盲人としての理性というよりも、むしろ底知れない、こころもち暗さをおびた品位であろう。
ところが、ヴィデの頸から上には、生理的に消しがたい醜さが泛んでいた。頬には、刀傷や、異様な赤い筋などで、皺が無数にたたまれているばかりでなく、兎唇、瘰癧、その他いろいろ下等な潰瘍の跡が、頸から上をめまぐるしく埋めているのだった。
それらは、疾病放縦などの覆い尽せない痕跡なのであろうが、一方彼が常に、砲手として船に乗るまでは数学者だった――などというところをみると、そのかずかずの醜さは、とうてい彼の品位が受け入れるものとは思われなかった。
むしろ、その奇異な対象から判断して、事実はその下に、美しい人知れない創があって、それを覆うている瘤というのが、あの忌わしい痕のように考えられもするので、もしそうだとすると、ヴィデには二つの影があらねばならなくなるのだった。
それから、犬射復六は小肥りに肥った小男で、年配はほぼヴィデと同じくらいであるが、一方彼は詩才に長け、広く海洋の詩人として知られている。
柔和な双顎の上は、何から何まで円みをおびていて、皮膚はテカテカ蝋色に光沢ばんでいる。