Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はいかぐら

灰神楽

江戸川 乱歩

Lisez 灰神楽 (はいかぐら) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 262 caractères · 27 écrans

Aozora Bunko

そして、一歩足を踏み出した時である。庭の方でバサッというひどい音がして、樹の枝がザワザワと鳴った。

「人!」

彼は吐き気の様なものを感じて、その方を振り向いた。だが、そこには彼の予期した様な人影はなかった。今の物音は一体何事であったろう。彼は判断を下し兼ねて、寧ろ判断をしようともせず、一瞬間そこに立往生をしていた。

「庭の中だよ」

すると、外の広っぱの方から、そんな声が聞えて来た。

「中かい。じゃ俺が取って来よう」

それは聞き覚えのある、奥村の弟の中学生の声であった。彼はさっき広っぱの方を覗いた時に、その奥村二郎がバットを振り廻しているのを、頭の隅で認めたことを思出した。

やがて、快活な跫音と、バタンと裏木戸の開く音とが聞え、それから、ガサガサと植込みの間を歩き廻る様子が、二郎の烈しい呼吸づかいまでも、手に取る様に感じられるのであった。庄太郎には殊更そう思われたのか知れぬけれど、ボールを探すのは可也手間取った。二郎は、さも暢気相に口笛など吹きながら、いつまでもゴソゴソという音をやめなかった。

「あったよう」

やっとしてから、二郎の突拍子もない大声が、庄太郎を飛上らせた。