Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
むほうもの
無法者
豊島 与志雄
Lisez 無法者 (むほうもの) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 837 caractères · 24 écrans
」
「よかろう。」と武原は答えた。
フグの茶漬けとか割烹旅館とかいう、志村の不穏当な「内緒話」は、男たちの間では、物好きな奴だとの苦笑を催させるぐらいなもので、大した反響は起さなかったが、女たちの間ではそうでなかった。
食物の話とスキャンダルとは、この種の有閑社交界では最大のトピックとなる。志村のことはひそひそと噂に上った。破廉恥な人だと言う者もあった。道化けた人だと言う者もあった。女性を侮辱する人だと言う者もあった。そしてさまざまに批評しながら、実は誰か、その旅館とやらに彼と二人で行った者があるのではなかろうかと、穿鑿の横目を使ってるのだった。
そういうことを、志村自身、よく知っていた。表面は敬遠されてるようで、実は少しも排斥されていないことを、知っていた。誰かが火遊びをしたのではあるまいかと考える、その底には、本人にも火遊びの要素があるのだ。ひそかな下心というか、隙間というか、そんなものがあるのだ。
だから、志村は、にこやかな様子で、内心は傲然と反り返って、彼女等の間に立ち交っていた。――須賀邸の、老夫人の誕生日をかねた、ティー・パーティーの日である。