Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もゆるほお
燃ゆる頬・聖家族
堀 辰雄
Lisez 燃ゆる頬・聖家族 (もゆるほお) de 堀 辰雄 (ほりたつお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 71 309 caractères · 144 écrans
Mein Herz bricht ……
――しかし独乙語はなにしろ高等学校でちょっと習ったきりなので、その詩のなかの太陽だとか薔薇だとか心臓だとか五月の空だとか、そんな簡単な名詞ぐらいは覚えていたけれど、肝腎な形容詞や動詞をすっかり胴忘れてしまっているので、私は自分の空想力でやっとそれを補いながら読んでみたのであるが、どうもそんな私に分かる語彙だけから見ると、その詩はおよそ私の現在の気持からはあまりに懸け離れていそうに思えたので私はその詩の意味をちっとも嚥み込めないうちに、その小さな本を私の枕もとに伏せてしまった。それに私はいい具合にすこしうとうとしだしたものだから……
正午ごろ、T君が私を誘いに来てくれた。それから二人でホテルを出ると、一時間ばかり古本屋だの古道具店だのをひやかしたのち、海岸通りのヴェルネ・クラブに行った。しゃれた仏蘭西料理店だ。そこの客は大概外国人ばかりだった。私たちが一隅の卓で殻つきの牡蠣を食っていると、兎の耳のようにケープの襟を立てた、美しい、小柄な、仏蘭西女らしいのが店先きにつと現われて、ボオイをつかまえ、大事そうに両手でかかえている風呂敷包を示しながら、何やら片言まじりの日本語で喋舌っている。