Classiques japonais avec furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Lisez 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 653 caractères · 98 écrans
といったような懐旧談で、頻りに悽愴がってシンミリしている鼻の先へ、庭先の月見草の中から、白い朝鮮服を着て、長い煙管を持った奴がノッソリと現われて来たもんだ。
三人はその時にハッとさせられたようだった。しかし、そのうちに長い煙管が眼に付くと、
……ナアンダ朝鮮公か……コンナ処まで浮かれて来るなんて呑気な奴も在るもんだ。アッチへ行け。何も無い何も無い。
というので手を振って見せたが動かない。そのうちに気が付いて見るとそれが擬いもない友太郎だったのにはギョッとさせられたよ。噂をすれば影どころじゃない。テッキリ幽霊……と思ったらしい。三人が三人とも坐り直したもんだ。
……ハハハ……ナアニ。聞いて見たら不思議でも何でもないんだ。
何よりも先に××沖で例の一件を遣付けた時の話だが……慶北丸に引かれた小船で、沖へ揺られて行く途中で早くも親父の顔を見て取った友太郎がハッとしたものだそうだ。そこでもしやと思って親父の図星を刺してみると果して「その通りだ。モウ勘弁ならん」と冷笑している。……これはいけない。こうなったら取返しの附かない親父だと思うには思ったが、何ぼ何でも吾輩の一身が案じられたもんだから一生懸命に親父の無鉄砲を諫めにかかったが……モウ駄目だった。