Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lisez 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 908 caractères · 204 écrans

Aozora Bunko

あのとき、電灯が一度消えて、二度目についたときには、トラ十のすがたはなく、卓上は鮮血でそまっていた。それから間もなく、雷洋丸は爆沈し、彼はもう少しで、命を失うところだったのだ。雷洋丸事件ということばをきくと、黒川は今でも、すぐ身ぶるいがはじまる。

「団長さん。あの事件のとき、あたしたちの食卓に、あのとおりの花籠がのっていたのよ。そして、一度停電して、二度目に電灯がついたときには、その花籠はなくなっていたのよ。そして、卓上には、あのおそろしい血が」

「ああ、それから先は、もういうな。わしは、それを思うと、身ぶるいが出るのだ」

「あたしは、あの花籠を見たとたんに、身ぶるいがおこりましたわ。あんな気味のわるい花籠は、すぐ下してくださらない。あたし、芸もなにも、できなくなりましたわ」

「まあ、そういうな。しかし、わしも、やっと思い出したぞ。そうだ。たしかあのとき、わしの目の前に、あのような花籠がおいてあったねえ」

「団長さん。あの花籠は、一たい、どなたが贈ってくださったのですか」

「ああ、あの花籠か。あれは、だれから贈られたのだったかなあ。そうそう、なにしろ大入満員でいそがしいものだから忘れていたが、さっき、お届物屋さんが持ってきたといっていたが、そのとき手紙がついていたのを、読もうと思って、すっかり忘れていた」