Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lisez 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 908 caractères · 204 écrans

Aozora Bunko

ニーナ嬢

この雷洋丸の一等船客に、一きわ目立って、姿のうつくしい、外国人の令嬢がいた。その名をニーナ・ルイといって、国籍は、メキシコと届けられていた。

ニーナ嬢は、いつもすっきりした軽い服に、豹の皮のガウンを着て、食堂へ入っていったり、またAデッキの籐椅子にもたれて、しきりに口をうごかしているのが、とくに船客の目をひいた。

ニーナ嬢は、一人旅ではなかった。伯父さんだという師父ターネフと、二人づれの船旅であった。

師父ターネフは、もちろん宣教師で、いつも裾をひきずるような長い黒服を着、首にまいたカラーは、普通の人とはあべこべに、うしろで合わせていた。いかにも行いすました宗教家らしく、ただ血色のいい丸顔や、分別くさくはげかかった後頭部などを見ると、たいへん元気にみえ、なんだか、その首を連隊長か旅団長ぐらいの軍服のうえにすげかえても、決しておかしくはないだろうと思われた。

そのニーナ嬢が、階段のところで、曾呂利本馬と、鉢合せをした。

ニーナ嬢は、うすぐらい階段を、急いで上からおりて来る。曾呂利は、松葉杖をついて、階段を四、五段のぼっていた。ニーナ嬢が、勢よくというより、少しあわて気味に足早におりて来たため、あっという間に、二人は下にころげおちた。