Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lisez 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 908 caractères · 204 écrans

Aozora Bunko

トラ十、顎をおさえた。

つづいて帆村は、ピストルをたたき落した。しかしトラ十は無類の豪の者である。一、二度は、どうと艫にたたきつけられたようになったが、すぐさま、やっと、かけ声もろとも、はね起きた。

「小僧め、ひねりつぶすぞ」

「なにをッ」

せまい船内で、はげしい無茶苦茶な格闘がはじまった。勝敗は、いずれともはてしがつかない。船は、今にも、ひっくりかえりそうである。帆村は、そのたびに、船の重心を直さなければならなかった。

「これでもかッ!」

「ぎゃッ」

帆村の、猛烈な一撃が、ついに勝敗をけっした。トラ十はよろよろと、後によろめくと、足を舷に払われ、あっという間に大きな水煙とともに、海中に墜落した。

帆村は、すぐさま艫へとんでいって、舵をとった。そして水面に気をくばった。

ところが、ふしぎなことに、懐中に落ちたトラ十は、いつまでたっても浮いてこなかった。二分たっても、三分たっても、とうとう十分間ばかり、水面を見ていたが、ついにトラ十は浮かんでこなかった。

「はて、落ちるとき、どうかしたのかな」と、帆村は、首をひねった。

(が、そんなことはどうでもいい。あのわずかな隙を狙って、うまくトラ十をたたきのめしたのだ。