Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

一軒だけ大きな棟があって、それにこの一廓の本家が住んでいたらしい。日本軍はそこを中央集会所兼食堂に使用していた。加納ら初年兵は他の小さな棟に、お前たち三人はここ、お前たち五人はここと、戦時中の配給品のように、あちこちに配られた。

各棟はそれぞれオンドルつきで、ほかほかとあたたかかった。初年兵らはやっと生色を取り戻した。

「なにしろ長丁場を、素通しのトラックで飛ばして来たんだからねえ。くたくたにくたびれているし、身体は冷え切っているし、そしてその夕食にはお赤飯に鯛の尾頭つきが出ましたよ。その他甘味品、カス巻きってんですがね、カステラに餡を入れてロールしたやつ、それに氷砂糖など。それでびっくりして、軍隊というとこはこんな山の中でも、こんなに御馳走して呉れるのかと、がつがつ食べたね。矢木、いや、城介君も」

「食糧は豊富だったんだね」

「ええ。豊富だった。車エビがどさりと輸送されて、初年兵でも一人当り三匹ずつフライにして食べたこともある。今車エビなんて、やたらに高くて、自分らの口にはとても入らないがね」

疲れただろう、もう今晩は寝かせてやれ、という隊長の言葉で、初年兵たちはそれぞれの棟に戻って寝た。