Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

その癖のある尻上りの文字が、突然彼の癇にさわった。彼はそれを引っぱり出して、いきなり二つに破ろうとした。しかし厚過ぎて、ただねじれただけで、破れなかったのだ。彼はいらだって巻紙を引き出し、丸めて火鉢に放り込み、ライターで火をつけた。空気が乾いていたせいか火つきがよく、ぼうぼうと焔を上げて燃え、またたく間にあらかた燃え尽きた。わずかに残ってじりじり移動する火の粉に、彼は水差しの水をそそぎ、そのまま寝床にもぐり込んだ。何故そのことを今まで忘れていたのだろう。一月三日の日に思い出さなかったんだろう。

「おれも少しぼけて来たのか」

絵ハガキをこなごなに引裂きながら、彼は思った。しかしまだぼける年齢ではなかった。彼の意識が幸太郎を追い出そうとしたのと同時に、手紙を焼いた記憶をも排出したのだろう。彼は引裂いたハガキを、窓をあけてぱっと外に散らした。

電報が来た。栄介は赤電話で神田の画廊を呼び出した。四郎が出て来た。

「明日午後一時の汽車で、東京駅に着くというんだよ」

「誰が?」

「誰がじゃないよ。幸伯父だ。ムカエタノムと書いてある。お前、行くか?」

「イヤだね。行かないよ。