Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans

Aozora Bunko

骨を痛めて相当気が弱くなっているなと、その時私は観察しながら判定した。

「こんなやくたいもないものを見たいなんて、君らしいな」

栄介はまた茶碗を引き寄せながら言った。

「別段お見せするほど立派なものじゃないが、明日、いや、明後日の午後、ギプスベッドをつくるんでね」

「どこで? 病院でか?」

「いや。うちでだ」

彼はブランデーを口の中で転がしながら、しばらく宙に眼を据えていた。

「ギプスベッドというのは、どんな風につくるのか判らないけれども、やはりおそらく裸になるんだろう」

「そりゃそうだろうね。着物を着たままじゃ無理だろう」

「その時、見に来たらいいよ。見せてやるよ。骨の突起もコブもさ。その方が全貌を見渡せていいだろう」

「そうだね。そう願おうか」

私は答えた。私は自分の好奇心を恥かしいとは思わない。たとえ意地悪爺さんになると言われても。

「そのギプスベッドは、ドクターの意見かね?」

「うん。国立の医長が、うちの医者に指示したらしい。骨を動かさないためにだ。突起がはげしくなると、ますます他の骨が動くだろう。だから突起を押えるために――」

「コブを押しつぶす作用もするのか」