Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
Lisez 狂い凧 (くるいだこ) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 111 430 caractères · 226 écrans
うちから持参した弁当は、二時間目か三時間目の休みに食べ終って、正午になると腹がすいたためである。だからそれほど咎むべき行為ではなかったわけだ。城介はことに空腹のためもあり、三杯もおかわりをした。
そこまではよかったが、金を払う段になって、四人はすこし青ざめた。お互いの懐中をあてにして来ていて、誰も金を持っていなかったのだ。
「困ったな」
「弱ったねえ」
四人は顔を突き合わせるようにして、ひそひそと相談をした。誰かが居残りになり、三人が学校に戻って、金をつくって来る。そんな案も出たが、直ぐに昼からの授業が始まるわけだし、ふたたび塀を乗り越して金を持って戻って来ることは、たいへん危険な作業であった。誰が居残りになるか、と言う問題もあった。その点で三人は二杯ずつしか食べなかったので、
「お前、三杯も食べたんだから、居残りになって呉れ」
城介はそれを拒絶した。当り屋は面白い商法を取っていて、うどん一杯なら五銭、二杯なら八銭、三杯食べると十銭払えばいいというシステムで、それほど当時のうどん屋は競争が烈しく、またみみっちい商売だったのだろう。中学校近くのうどん屋なんて、種物はあまり出ず、やはりうんと食わせることで利を稼がざるを得なかったのだ。