Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さる

猿

宮本 百合子

Lisez 猿 (さる) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 437 caractères · 11 écrans

Aozora Bunko

母親 (美味(うま)そうに湯気の立つスープを鉢によそい)さあさあエッダ。ヨハンは原っぱで腹を空かして来たんだよ、喋って許りいずに――。

エッダ、ヨハネスと顔を見合わせ、忍笑い、肩を竦(すぼ)めてチロリと舌を出し、母親のところへ駆けつける。鉢を受取り、長卓子(テーブル)の上に置き、

エッダ さあ、お殿様! 御飯を召上って下さい。

ヨハン、楽しそうに卓子につく。エッダ、駆けて棚からパンやその他二三の食物を運んで来、ヨハネスと向い合って、卓子の上に両腕をかけ坐る。ヨハネスの食べるのを頭を曲げ息をつめて見守り、一匙(さじ)が終ると、意気込んで訊く。

エッダ どう? 美味しくなくって?

ヨハネス まるで御馳走だね。どうしたの?

エッダ (唾をのむようにし)美味しいでしょう? 今日はね、昼からすっかり砂糖煮を拵えたの、その余だわ。

(一寸母の方を偸見(ぬすみみ)、悪戯(いたずら)らしく囁く)私、林檎(りんご)のスープが大好きでしょう? 阿母さんは儉約家(しまりや)だから、ちっとでも傷のないのは、皆丸煮にするって云うのよ。仕様がないから、私、そうっと地べたにおっことしたり、噛みついたりして、駄目を出したの。