Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lisez 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 557 caractères · 426 écrans

Aozora Bunko

私もあんな風に、どこかあっさりとして、からりとした雰囲気で暮しているだろうかと思い、その点では余り点が低くもあるまいと自答いたしました。私は女ですから猶更生活のいろいろな変転を経験するごとに、つまらない意味で世帯じみていないこと――つまり些細な日常的癖に拘泥する習慣のないこと――をうれしく思って来たものです。こんなことも当然とは云いながら、やはり私たちの仕合わせの一つよ。そして私はこうもよく考えます、ずっと一緒に暮せていたら、私は自分のよい意味ではまめまめしさで、反対には俗っぽさできっともっと家庭じみていたでしょうし、あなた迄も世帯っぽさでまきこんだかもしれない、と。

あなたは「ジャン・クリストフ」をお読みになったでしょう? 覚えていらっしゃるかしら。あの中にクリストフに深い信愛をよせた伯爵夫人がいたことを。娘が一人いたひとです。その人がクリストフの芸術を高く評価して、部屋へ訪ねて行きます。そのときクリストフは留守なの。クリストフの部屋は、婦人向きとはおよそ反対です。客間とは全く逆です。その様子にその女のひとは快い息をするのですが、すぐ何となし少し片づけてやりたいという気が起るのよ。