Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ごくちゅうき

獄中記

大杉 栄

Lisez 獄中記 (ごくちゅうき) de 大杉 栄 (おおすぎさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 988 caractères · 58 écrans

Aozora Bunko

早く飯を食わんか。」

看守は僕に怒鳴っているんだ。僕は自分の襟をうつむいて見て、その何千何百何十番というのが自分のきょうからの名前だということに初めて気がついた。そして急いで茶碗をとりあげた。が、僕がその円錐形の塊の五分の一くらいをようやくもぐもぐと飲みこんだ頃には、もうみんなは最初のようにその膝に手を置いてかしこまっていた。

その後も始終見たことではあるが、囚人等の飯を食うのの早いのは実に驚くほどだ。まるで歯なぞというものは入用のないように、ただ掻きこんでは呑みこむ。

「どうも仕方がないんです。いくらからだに毒だからと言っても、どうしてもああなんです。しかしその言い分を聞くと、ずいぶん無茶なことではあるが、多少の同情はされるのです。よく噛んでいた日にゃ、すぐに消化れて腹が空って仕方がないと言うんですな。」

坊さんは坊さんらしく、ある時教誨師とその話をしたら、眉を顰めながらにこにこしていた。

僕はこの上もぐもぐやるのも、きちんと正座して待っているみんなに相済まず、自分でも少々きまりが悪いし、それにもみ沢山の南京米四分麦六分といういわゆる四分六飯に大ぶ閉口もしていたのだから、そのまま箸をおいた。