Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

げんだいのさじゅつ

現代の詐術

坂口 安吾

Lisez 現代の詐術 (げんだいのさじゅつ) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 471 caractères · 25 écrans

Aozora Bunko

善いことをした人でも、会社員以上は何々氏、運転手なら何々君、とある。

そこで正義派のインテリ先生がフンガイに及んで、氏と君の区別は何ぞや、と怒る。悪漢に氏とは何ぞや、悪漢はヨビステにしろ、代議士でもヨビステにしろ、善良な市民はみんな氏をつけろ。

なぜ犯罪者をヨビステにしなければならぬか。犯罪は憎むべきである。然し、罪を犯さぬ人間がおるか。隣組座もパンパン座も神の座席に於ては同じ罪人ではないのか。ヤミの米を食うことも罪ではないか。万人がヤミの米を食う、そうしなければ生きられない、そうしなければ生きられないなら罪を犯してもいゝか、それは罪ではないのか。

あらゆる人間というものが、あらゆる罪人を自分の心に持っているものだ。小平も樋口も我々の心に棲んでいる。時にはいさゝか突拍子もない事件がある。ある母親がママ子を殺し、実子と共に、ママ子の肉を三日にわたって煮て食ったという、こんな犯罪はアタシたちはやらないね、こんな鬼はアタシの中に住んでいませんよ。然し貴嬢の仰有るのは犯罪の問題じゃない。誰でも人間の肉が食いたいと思うわけじゃない。食用蛙の嫌いな者はどうしても食いたくない。