Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たまつきばのいちぐう

球突場の一隅

豊島 与志雄

Lisez 球突場の一隅 (たまつきばのいちぐう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 111 caractères · 29 écrans

Aozora Bunko

「ああいってみようよ。」

「実は……、」と云いかけて村上は相手の顔を覗き込むようにした。「僕はちとあの家には不愉快なことがあるんだ。」

「どうしたんだ。」

「なに昨夜ね、一人で出かけちゃったんだ。十一時頃までついたがね。おしまいには僕一人になってしまったんだ。林もやって来ないしね。するとおたかがね、お対手がなくて淋しいでしょうと云って、変に皮肉な笑い方をしたんだ。……一体君はおたかと林とをどう思ってる?」

「どうって何が?」と松井はどう返事をしていいか迷った。

「先からあやしいんだ。君だってそれ位のことは分ってるだろう。あのお上がいいようにしたんだね。……そこで、あそうそう、おたかが僕にお淋しいでしょうと云ったから、僕も少しふざけて林のことでおたかを散々ひやかしてやったのさ。」

「へえ!」

「なに奴さん洒々たるもんだ。所がね、側に居たお上が少し意地悪く出て来たんだ。村上さんも嫉妬やくほど御不自由でもないでしょうへへへと笑いやがるんだ。そしておたかと見合っては皮肉な笑を洩らすんだ。随分癪に障っちゃったよ。」

「それでやり込められたわけだね。」

「なにあべこべにやり込めてはやったんだがね。