Classiques japonais avec furigana
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こうしゅうぐんないようかいじけんとりしらべほうこく
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告
井上 円了
Lisez 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 (こうしゅうぐんないようかいじけんとりしらべほうこく) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 934 caractères · 18 écrans
ただ、その人の言語と相同じからざるは、その音調が口笛のごとく聞こゆる点のみ。されば、これを聴ける群衆は、いかにもしてその声の発源を知らんと欲し、種々の方法をもって、その位置、方向を指定せんと試みたれども、あるいは家の内にあるがごとく、また外にあるがごとく、あるいは上に聞こえ、また下に聞こえ、右に聞こゆるかと思えば、また左に聞こえ、人々おのおのその聴くところの位置を異にし、ついにその目的を達することあたわざりき。かつ、この怪声はひとりその音調の奇怪なるのみならず、種々の怪事これに伴って現出するあり。
今、仮にその怪事を、言語上に現ずるものと、行為の上に現ずるものとの二種に分かちてこれを略陳せんに、まず言語の上においては、第一に、その口笛のごとき怪声が、よく人の年齢をいい当つることなり。例えば、なんぴとにてもその怪声に対し、わが年齢はいくばくぞと問わんに、あやまたずその数を告ぐるがごとし。これ、あに怪事にあらずや。第二に、その声が他所もしくは他家に起こりし出来事を察知して人に告ぐることあり。例えば、某家に今かくかくのことありと告ぐるとき、その家に至りて問い合わすに、果たしてそのことありという。