Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぎわく
疑惑
江戸川 乱歩
Lisez 疑惑 (ぎわく) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 308 caractères · 37 écrans
つまり、忘れてしまうのだが。忘れる、ということは、その慾望を全然無くしてしまうのではなくて、我々の心の奥底へとじ込めて、出られなくしたというに過ぎない。だから、僕達の心の底の暗闇には、浮かばれぬ慾望の亡霊が、ウヨウヨしている訳だ。そして少しでも隙があれば飛び出そう、飛び出そうと待構えている。我々が寝ている隙をうかがっては、夢の中へ色々な変装をしてのさばり出す。それが高じては、ヒステリーになり気違いにもなる。うまく行って昇華作用を経れば、大芸術ともなり、大事業ともなる。精神分析学の書物を一冊でも読めば、幽囚された慾望というものが、どんなに恐しい力を持っているかに一驚を喫するだろう。おれは、以前そんな事に興味を持って少しばかり読んだことがある。
その一派の学説に『物忘れの説』というものがあるのだ。分り切ったことをふと忘れて、どうしても思い出せない、俗に胴忘れという事があるね。あれが決して偶然でないというのだ。忘れるという以上は、必ずそこに理由がある。何か思い出しては都合の悪い訳があって、知らず知らずその記憶を無意識界へ幽囚しているのだという。いろいろ実例もあるが、たとえばこんな話がある。