Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちじんのあい

痴人の愛

谷崎 潤一郎

Lisez 痴人の愛 (ちじんのあい) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 179 399 caractères · 353 écrans

Aozora Bunko

何しろ家庭が悪かったんです、僕も今になって、しみじみそれを思いますよ」

「そう聞くと、尚更恐ろしくなりますなあ、ナオミさんには生れつき淫蕩の血が流れていたんで、ああなる運命を持っていたんですね、折角あなたに拾い上げて貰いながら、―――」

二人はそこで三時間ばかりしゃべりつづけて、戸外へ出たのは夜の七時過ぎでしたが、いつまで立っても話は尽きませんでした。

「浜田君、君は省線で帰りますか?」

と、川崎の町を歩きながら、私は云いました。

「さあ、これから歩くのは大変ですから、―――」

「それはそうだが、僕は京浜電車にしますよ、彼奴が横浜にいるんだとすると、省線の方は危険のような気がするから」

「それじゃ僕も京浜にしましょう。―――だけどもいずれ、ナオミさんはああ云う風に四方八方飛び廻っているんだから、きっと何処かで打つかりますよ」

「そうなって来ると、うッかり戸外も歩けませんね」

「盛んにダンス場へ出入りしているに違いないから、銀座あたりは最も危険区域ですね」

「大森だって危険区域でないこともない、横浜があるし、花月園があるし、例の曙楼があるし、………事に依ったら、僕はあの家を畳んでしまって下宿生活をするかも知れません。