Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はっけっきゅう

白血球

豊島 与志雄

Lisez 白血球 (はっけっきゅう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 538 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

それだけのことなら、どうせ女中部屋だからとて我慢も出来たが、越して来たその晩に、変に気味が悪いとかで、清は一寸眠れなかった。

「空気の流通がよくないからだろう。」

主人の晋作はそう云って、それでも念のために隅々まで検べたが、何処にも怪しい点は見出せなかった。

そして夕方、北向の高窓から射す日の光が、薄らとぼやけてゆく頃、秋子は何気なくその室にはいって、押入の前に佇むと、ぞーっと底寒い気がして、ぶるぶると身体が震えた。それが変に不気味だった。然し押入を開けてみても、清の夜具や荷物や、不用な道具などがはいってるきりで、少しも変ったことはなかった。気のせいだと思って、彼女はそれを黙っていたが、その晩も清は気味が悪くて眠れないそうだった。それ以後清は、玄関の三畳に寝ることにしていた。

そのことが、綾子の話とぴったり合った。

「あなた、どうもおかしいじゃありませんか。」

良人と二人の時、秋子はそう云って話の終りを結びながら、良人の顔を見守った。

額の両側の禿げ込みは可なり深くなってるが、口髯はまだ濃く黒々としている、その先をひねりながら、晋作は薄ら笑いを湛えて答えた。