Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
Lisez 百足ちがい (ひゃくあしちがい) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 491 caractères · 56 écrans
そこで眺めまわすと、「赤井の柚子」といわれるくらい巨きな柚子がたくさん生っていた。樹が巨きいので枝も高い、又四郎は救われたように微笑して、そっちを指さしながらきいた。
「あの柚子は、採るときには、三叉で採るかね、それともまた、梯子など掛けて……」
だが喜兵衛はもうそこにいなかった。又四郎は暫く待ってみたのち、漠然と別れの身振りをして赤井家を辞した。そうして門外へ出ると、そこでつくづく嘆じたのであった。
「――みんないそがしいことだなあ」
又四郎が身の上ばなしをここまで進めるのに、約一年の時日を要した。むろんこの間ずっとみつ枝に督励されてのことであるが、話がここへ来たとき、みつ枝は毎々のことながら眼をくるくるさせて、感に打たれて、かなりな程度情熱的に膝をすり寄せた。
「わたくし貴方のこういうお話だあい好き、胸のここのところが熱くなってきますわ、それからどうなさいましたの」
「――おどろいたわけです」手の甲で額を拭きながら彼は云った、「――なにしろですね、私が熟考しているあいだに、かれらはというと、すでに団体的決闘をやり、支配役に差止められ、処罰され、主謀者は五十日の謹慎を命ぜられ、その謹慎も終っていた、……こういうわけでしょう、これだけのことがですね、私の熟慮しているあいだに経過し、完了していた、要するに、私として