Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

すかいさんきこう

皇海山紀行

木暮 理太郎

Lisez 皇海山紀行 (すかいさんきこう) de 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 720 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

北風にしては温いと思ったのも道理、実は南風であったのだ。二度も殆んど直角に曲っておりながら、少しも気付かず直線に進行しているものと信じていることなどは、単に地図上で判断しては、到底了解されるものではない。

砥沢には宿屋はないが、飯場をしている吉田留吉という人の家で泊めてくれるとのことに、そこを尋ねて一泊頼むと快く応じてくれた。座敷に通ると火鉢や炬燵に火を山のように入れてもらって、濡れた物を乾しにかかった。身に着いていたもので濡れていないものは一つもなかった。風呂に入ってドテラに着換え、炬燵に寝ころんでやっと人心地がついた。二人とも著しく食慾が減退しているのに気が付く。昨夜ビスケットを少したべたまま、晩も朝も食わず、その上もう昼を過ぎている。それにもかかわらず膳に向って箸を取ると、汁の外は喉を通らぬ。やむなく生卵を二つばかり飲んで三食に代えた。よほど体に変調を来したものと見える。これで山登りが出来るかと心配になった。藤島君は若いだけに元気がよく、一、二杯は平げたようであった。

三時頃になって西の空が明るくなったと思うと、青空が現れて日がさして来た。