Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しほんたいへいき

私本太平記(三)

吉川 英治

Lisez 私本太平記(三) (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 222 108 caractères · 446 écrans

Aozora Bunko

何しろ今日のこの雑鬧である。掻ッさらい、変態者の悪戯など、悪の跳梁はもちろん迷い子も二、三にはとどまらなかったであろう。

だが、すべて市井のそんな悪や小事件など、いまの為政者には耳の垢でもない。それよりは、

「殿ノ法印良忠をば、ついに捕えましたぞ」

と、聞えたことの方が、たちまち、ここのどよめきとなっていた。

「ここ数日らい、衣笠のおくに潜んで、先帝奪回をもくろんでいた一味の輩です」

「密告により、今朝、急に襲って、良忠以下、おもなる者五人を数珠つなぎにし、あとの烏合は、目下諸所にわたって、追跡中でおざる」

いま加わった騎馬武者の一団は、これを送使の大将道誉へ報じ終っていた。

「祝着、祝着」

道誉は、鞍を叩いて、

「幸先いいぞ、御車を遣れい」

と、再び列を進め出した。

捕まッた殿ノ法印は、大塔ノ宮が片腕とたのんでいた豪僧であるのみならず、叡山という手の届かない巣にたてこもって、のべつ洛内を脅かし、流言をおこない、なんとも手を焼いていたものである。

だから、千葉、小山の二大将から部下全体も、

「この首途に」

と、よろこんだ。前途を安堵する色でさえあった。

「まだ安心は早い。