Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほどよいひと
程よい人
豊島 与志雄
Lisez 程よい人 (ほどよいひと) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 328 caractères · 21 écrans
そういう風に、あとは世間話みたいに流してしまうのである。だが、嘘はあまりない。母の病気というのも本当だ。母は右肺に結核の病竈がある。もう可なりの年配だし、患部は固まっているので、さし当って心配なことはないが、ふだんに警戒を要する。過労や栄養不足は殊に避けなければならない。この母を大切にしたいというのが、私の真意なのである。
斯くて、話の全般に気を配り、多少のゆとりを示し、決して押しつけがましくならないように話をした。
それになお、私は自分の人相についても自信があった。色は白い方だし、眉根は開き、額は広く、殊に鼻がすっきりと高く、自惚れではないが、ノーブルな顔立ちと言って差支えない。私自身の経験から考えても、容貌に卑賤さや卑屈さや凶悪さなどが感ぜられる者には、金を貸す気にはなれないが、そうでない者には、うっかり金を出してやりがちだ。つまり私は、借金をし易い人相に生れついてるのである。
然し、こちらはいくら条件が揃っていても、全然余裕のない相手では仕方がない。これは絶対的なことで、前以て私はひそかに物色しておいた。同じ会社に勤務していれば、多少の余裕があるかどうかの見当ぐらいはつく。