Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くうちゅうふんぼ
空中墳墓
海野 十三
Lisez 空中墳墓 (くうちゅうふんぼ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 986 caractères · 28 écrans
「天文台のドームの中に入っただけで、気が変になるような気がする」と言った人がある。全くドームの中の鬼気人に迫る物凄じさはドームへ入ったことのある者のみが、知り能うところの実感だ。そこには恐しく背の高い半球状の天井がある。天井の壁も鼠色にぬりつぶされている。二百畳敷もあろうかと思われる円形の土間の中央には、奇怪なプリズム形をした大望遠鏡が斜に天の一角を睨んでいる。傍らのハンドルを廻すとカラカラと音がして、球形の天井が徐々に左右へ割れ、月光が魔法使いの眼光でもあるかのように鋭くさしこむ。今一つのハンドルを廻すと、囂々たる音響と共に、この大きな半球型の天井が徐々にまわり始めるのだった。
「先生、あと五分しかありません」
襲撃事件でわれ等は貴重なる時間を空費し過ぎた。
「それでは。――相良さん。御依頼の件の御報告をいたします。口で申上げるよりも、根賀地研究員のおさしず通りにやって下さるのがいいと思います。じゃ根賀地君。順序通りにやって下さい」
先程から相良十吉はワナワナと慄えているのだった。彼は冷静と放胆とを呼びもどそうと、懸命に頭を打ちふり、頤をなでているのだった。