Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くうしゅうそうそうきょく

空襲葬送曲

海野 十三

Lisez 空襲葬送曲 (くうしゅうそうそうきょく) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 95 012 caractères · 189 écrans

Aozora Bunko

「旦那、行くんなら、あっしも、お伴しますぜ。どうせ、今夜は、仕事が休みなんで」

「僕は、早く研究室へ行きたい――」

「あっしが力を貸しましょう。皆、向うから、こっちを向いてくるのに、先生とあっしだけは、逆に行くんだ。裏通をぬけてゆかなくちゃ、迚も、進めませんぜ」

「君は、防毒マスクを持ってるかい」

「持ってませんよ、そんなものは」

「それでは、毒瓦斯がやってくると、やられちまうぞ。悪いことは云わぬ。その辺の、毒瓦斯避難所へ、隠れていたまえ。生命が無くなるぞ」

「毒瓦斯かネ」印袢纏は、やや悲観の声を出した。「先生、手拭では駄目かネ」

「手拭じゃ駄目だ」

「手拭に、水を浸しては、どうかネ」

「そんなことで、永持ちするものか」

「そいつは、弱ったな」

二人が、押問答をしているとき、新宿の大通りでは、突如として、修羅の巷が、演出された。

うわーッという群衆の喚き声が、市外側の方に起った。それに交って、ピリピリと、警笛が鳴った。

「瓦斯弾が、落ちたぞオ」

「毒瓦斯がきたぞオ」

どッと、避難民の群は、崩れ立った。

避難路の前面に、瓦斯弾が落ちたらしく、群衆は悲鳴をあげて、吾勝ちに、引っ帰してきた。