Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
とってい
突堤
宮本 百合子
Lisez 突堤 (とってい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 221 caractères · 15 écrans
足の甲に草っぱの千切れたのをはりつけ、雨がまばらに光って降っている中を家へ辿りつくのであった。おばあさんは叱る。けれどもそれは別にこわくない。
もう何日かで東京へ帰るという時、私の頭に虱がついているのがわかったことがあった。縁側に私を坐らせ、後に立って髪をこまかにわけては虱をかりながら、おばあさんは私までもひき入れられる程に思い入った調子で、
「虱なんぞたけて帰したら、ハアお前のおっかさんに何ぼ怒らっちゃか!」
と呟いた。そして、
「もういねえか?」
となお私の頭を手でまわして髪の間をしらべるのであった。
大体田舎での私の生活は東京へ帰ってから余り話題にならなかった。田舎が与える新鮮で鋭い印象は全く感覚的なものであったから、それをどうとまとめて話すということも難しかった。それにその頃の親たちの毎日の暮しは、おばあさんや子供の生活と或るところでは接触し、しかし或るところでは全く離れてもいた。女の児の精神と肉体との中に無言の作用を営む田舎の感覚は、親たちの生活の感情からはどっちかと云えば離れた方の部分に属していたと思われる。
私が十七になったとき、弟たちは十五と十三で、だんだんその弟たちも、夏はおばあさんのところで暮すようになった。