Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

りっしゅんのたまご

立春の卵

中谷 宇吉郎

Lisez 立春の卵 (りっしゅんのたまご) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 450 caractères · 17 écrans

Aozora Bunko

重心からの垂直線が底面をはずれる時の傾きが大きい時を安定といい、少し傾いてもすぐはずれてしまう場合を不安定といっているが、これは素人風ないい表わし方である。本統は安定の範囲が広い狭いという方が、よいのである。ピサの斜塔がよい例であって、土台が悪かったためにあのように傾斜した形で落著いたのであるが、あの程度の傾斜では、重心からの垂直線はまだ十分底面内を通っているので、あの形で安定な釣合を保っている。それで少しくらいの地震があっても、倒れることはない。ただあの塔が真直に立っている場合よりも、安定の範囲が狭いだけである。

卵を立てる場合は、この底面積、すなわち卵の殻と台の板との接触している面積が非常に狭い。卵の表面が完全な球面で、板が完全な平面ならば、接触は幾何学的には、ただ一点である。すなわち接触面積はほとんど零といっていい。しかし物理的に考えてみると、卵が立った場合、卵の目方は全部その一点にかかるので、圧力からいうと、大変な大きさになる。圧力というのは、目方をそれが働いている面積で割ったものであるから、卵の目方が五十瓦しかないとしても、面積が零に近かったら、圧力は無限大となる。