Classiques japonais avec furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Lisez 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 657 caractères · 113 écrans
ホップのつるが、両方からのびて、門のようになっている白樺の木には、
「カッコウドリ、トオルベカラズ」と書いたりもしました。
そして、ブドリは十になり、ネリは七つになりました。ところがどういうわけですか、その年は、お日さまが春から変に白くて、いつもなら雪がとけるとまもなく、まっしろな花をつけるこぶしの木もまるで咲かず、五月になってもたびたび霙がぐしゃぐしゃ降り、七月の末になってもいっこうに暑さが来ないために、去年播いた麦も粒の入らない白い穂しかできず、たいていの果物も、花が咲いただけで落ちてしまったのでした。
そしてとうとう秋になりましたが、やっぱり栗の木は青いからのいがばかりでしたし、みんなでふだんたべるいちばんたいせつなオリザという穀物も、一つぶもできませんでした。野原ではもうひどいさわぎになってしまいました。
ブドリのおとうさんもおかあさんも、たびたび薪を野原のほうへ持って行ったり、冬になってからは何べんも大きな木を町へそりで運んだりしたのでしたが、いつもがっかりしたようにして、わずかの麦の粉などもって帰ってくるのでした。それでもどうにかその冬は過ぎて次の春になり、畑にはたいせつにしまっておいた種も播かれましたが、その年もまたすっかり前の年のとおりでした。