Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かさおりはんくろう
笠折半九郎
山本 周五郎
Lisez 笠折半九郎 (かさおりはんくろう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 004 caractères · 26 écrans
「拙者はこういう話を聞いているんだが」
久之助のねちねちした態度をとりなすように、一人が側から口をんだ。
「なあ笠折、あの日貴公はお上から、畔田と喧嘩をしたことでお叱りを受けただろう、是は単なる噂にとどまるかも知れんが、畔田がお上にその事を申上げたので、それでお上がお怒りになったということを聞いたぞ」
「それは有りそうなことだ」
別の一人が頷いて云った。
「畔田としては城中満座のなかで果合いを挑まれたのだからな、その返報としてもそのくらいのことは有るかも知れん」
「止めて呉れ、どうかみんな止めて呉れ」
半九郎は堪り兼ねて云った。あまりその声が悲痛だったので、みんな驚いて眼をあげた。半九郎は抑えつけたような声で、まるで自分自身に挑みかかるように云った。
「畔田がどんな人間か、拙者は誰よりも熟く知っている、そういう噂は人を毒するだけだ、どうかもう蔭口や噂は止めて呉れ、十七人の組下に対しては、拙者が直ぐに番頭としての責任を執る、だからもうこんな話は是だけで打切りにして呉れ、もう沢山だ、本当にもう沢山だ」
それだけ云うと、半九郎は立ってその席を去った。
櫓番の支配は寄合役である、半九郎は辞表を支配役に差出して下城すると、家人に酒を命じて強かに呑みはじめた。