Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

そこつひょうばんき

粗忽評判記

山本 周五郎

Lisez 粗忽評判記 (そこつひょうばんき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 942 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

「……それが吹上侯でございましたな」

「あの田舎者め」明敬は宙を睨めつけた、「余が詫びる暇もなく、起上るといきなり無礼のなんのと怒りだし、はては先日の矢表のことまで云いだして、あれは敵わぬから逃げたのであろうなどと云いおった、詫びようと思ってもそうなれば売り喧嘩に買い喧嘩だ、――壬生の家中にはおんなわらべと立会うような腰抜は一人もおらぬ、こう云ってやった」

「……それだけでございますか」

「まあ、そんなものだ」眩しそうな眼をしたようすでは、どうもそんな温和しいことではなかったらしい、――明敬は急いで話題を変えた、「それはそれでよい、肝心なのはそんな些細なことで、日ごろの友誼を忘れた出雲守の態度だ、余はきっぱり交を断つと云ってやったが、今にして思えばあのとき兼光を譲り取らなくてよいことをした、もし兼光がこのほうへ来ていたら、昨日はもっと雑言を吐かれたに違いない」

「お交りを断つと、お上から仰せられたのですか」

「余が云わなければ向うが申したであろう、あんな腹黒いやつはない」

向うが云うだろうと想像して腹黒いというのは無理である。しかしいかにも性急な明敬らしい話であった。