Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいしんびょうおぼえがき
精神病覚え書
Lisez 精神病覚え書 (せいしんびょうおぼえがき) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 027 caractères · 18 écrans
問題は分裂病であり、又、鬱病、躁鬱病などの患者である。僕のいた病棟は重症者がいないのだから、病状について僕は良く知らないし、特に僕は一人だけの別室にいたから、廊下や便所ですれ違う以外に、他の患者とは特別の接触がなかった。
僕の幻聴と絶望の苦痛にみちた発病当時、千谷さんが診察に来て下さって、すぐ入院させたいが、あいにく一人の部屋がふさがっており、今すぐ入院することの出来るのは五人の合部屋だという話であった。
そのとき僕は精神病者というものを兇暴なものだと幻想しており、何よりも、僕自身、歩行も不可能で、防禦や抵抗の手段が失われているのだから、五人の合宿ということに、病的な恐怖をいだいた。
そのとき石川淳が見舞いに駈けつけてくれて、合い部屋だっていゝじゃないか。たゞ眠るのだから、他人の存在は問題ではない。一時間、一分でも早く入院しろ。昔、吉原に割り部屋というものがあったし、汽車の寝台も割り部屋みたいなものであり、同じ部屋で寝ている奴が殺人犯だか強盗だか見当がつかなかった筈だが、それを怖れたこともなかったし、問題が起ったということもない。割り部屋だと思えば、なんでもないさ、と慰め、すすめてくれた。