Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうもうけいせい

紅毛傾城

小栗 虫太郎

Lisez 紅毛傾城 (こうもうけいせい) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 403 caractères · 50 écrans

Aozora Bunko

しかし、ここに奇異というのは、間もなく横蔵の場合と、符合したかのように、慈悲太郎が悪疫にたおされてしまったからである。

そして、季節も秋近く、そろそろ流氷のとどろきがしげくなったころ――、その日は、暮れるとともに、恐ろしい夜となって展開した。

一刻一刻と風は高まり、海は白い泡をかぶって、たてがみのような潮煙を立てた。その時、異様な予感にそそられて、フローラは頭をもたげ、部屋の濃い闇の中をじっとのぞきはじめた。それは、嵐の合間を縫って、どこからともなく響いてくる、漠然とした物音があったからだ。

そうして彼女は、その夜更けに、ふと慈悲太郎との部屋境にある、格ガラスを透かして、時折り青白いはためきをする、蝋燭の炎を見つめているうちに、いきなり、激しい恐怖の情に圧倒されてしまった。

見ると、扉がいつの間に開かれたのであろうか、荒れ狂う大風に伴った雨の流れが、その格ガラスの上に、ドッと吹きつけたのである。と思うと、瞬間おどろと鳴り渡った響きの中から、見るも透んだ蒼白い腕が――しかも、指のひしゃげつぶれた、反り腕の父のそれが――フローラの眼をかすめて、スウッと横切ったのであった。