Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なっとうかっせん

納豆合戦

菊池 寛

Lisez 納豆合戦 (なっとうかっせん) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 774 caractères · 8 écrans

Aozora Bunko

「おい、お婆さん、納豆をおくれ。」と言いました。すると、お婆さんは口をもぐもぐさせながら、

「一銭の苞ですか、二銭の苞ですか。」と言いました。

「一銭のだい!」と吉公は叱るように言いました。お婆さんがおずおずと一銭の藁苞を出しかけると、吉公は、

「それは嫌だ。そっちの方をおくれ。」と、言いながら、いきなりお婆さんの手の中にある二銭の苞を、引ったくってしまいました。お婆さんは、可哀そうに、眼が見えないものですから、一銭の苞の代りに、二銭の苞を取られたことに、気が付きません。吉公から、一銭受け取ると、

「はい、有難うございます」と、言いながら、又ヨボヨボ向うへ行ってしまいました。

吉公は、お婆さんから取った二銭の苞を、私達に見せびらかしながら、

「どうだい、一銭で二銭の苞を、まき上げてやったよ。」と、自分の悪戯を自慢するように言いました。一銭のお金で、二銭の物を取るのは、悪戯というよりも、もっといけない悪いことですが、その頃私達は、まだ何の考もない子供でしたから、そんなに悪いことだとも思わず、吉公がうまく二銭の苞を、取ったことを、何かエライことをでもしたように、感心しました。