Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さいきこうい
細木香以
Lisez 細木香以 (さいきこうい) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 332 caractères · 45 écrans
天保十三年三月の頃から五分月題の子之助は丁稚兼吉を連れて、鳥羽屋を出で、手習の師匠松本、狂歌の宗匠梅屋鶴寿等を訪うことになったが、その帰途には兼吉を先に還らせて、自分は劇場妓楼に立ち寄った。兼吉は綽号を鳥羽絵小僧と云った。想うに鳥羽屋の小僧で、容貌が奇怪であったからの名であろう。即ち後の仮名垣魯文である。
劇場は木挽町の河原崎座であった。贔屓の俳優は八代目団十郎である。作者勝諺蔵をば部屋に訪うて交を結んだ。諺蔵は後の河竹新七である。
妓楼は主に品川の島崎湊屋、土蔵相摸で、引手茶屋は大野屋万治方であった。湊屋のお染は尤も久しい馴染であった。
取巻は河原崎座の作者岩井紫玉、同座附茶屋の主人武田屋馬平、品川の幇間富本登名太夫、同熨斗太夫、桜川善二坊、その他俳諧師牧乙芽、力士勢藤吾等であった。紫玉は後の正伝節家元春富士、乙芽は後の冬映である。
六
竜池の水引を掛けた祝儀は壮観ではあっても、費す所は甚だ多きに至らなかった。これに反して子之助は、人にうる物に種々の趣向を凝らし、その値の高下を問わなかった。丸利、丸上、山田屋等の袋物店に払う紙入、煙草入の代は莫大であった。