Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はだいろのつき
肌色の月
久生 十蘭
Lisez 肌色の月 (はだいろのつき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 50 706 caractères · 101 écrans
「おお、いやだ」
昨夜は成功しなかったから、もういちど、やってやれというわけか?
「あたしは殺される」
なんのためだか知らないが、そういう形勢になっているらしい。
いまになれば、思いあたるのだが、今朝、石倉が自転車でロッジへやってきたのは、当然、死んでいるはずの人間を、検察に来たのだ。久美子がガウンの裾をたくしあげながら玄関へ出て行くと、石倉は意外と失望のまじった、遣瀬ないような顔をした。表情がすべてを語っていた……
険呑な境涯に落ちこんだ。自分の力で身をまもるほか、やりようがない。暗くなるのを待って、夕食に出たものを裏の草むらに捨て、眠るとあぶないと思って、朝まで眼をあいていた。
翌朝、十時ごろ、隆と石倉がバンガローへやってきた。
「宇野さん、これから父の死体をあげますから、いっしょに船に乗ってください」
あまり悧口ではないようだ。もう、わかってもいいはずなのに、まだ、こんなことをいっている。
「なぜ、あたしがそんなおつきあいをしなくちゃ、ならないの」
「あなたは父の死際に薄情な真似をした。せめて、水から揚るところを、見てやってくれとおねがいしているんです」