Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はだいろのつき

肌色の月

久生 十蘭

Lisez 肌色の月 (はだいろのつき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 50 706 caractères · 101 écrans

Aozora Bunko

なぜ、そんなところへおく」

「大池の細君が、どんなことがあってもロッジに入れないと突っぱるもんでね……といって、コンクリートの床に寝かされもしない。マトレスの古いのを一枚借りだすのがやっとのことでした」

「医者がついているのか」

「医者も救急車も、一時間ほど前にひきあげました」

主任の額に暗い稲妻のようなものが走った。

「いい加減なことをするじゃないか。看護もつけずに放ってあるのか」

「大池の伜がつきっきりで看ています。現在、築地の綜合病院でインターンをやっているんだそうで……」

「大池の伜というのは、いったい何者なんだ。そんなやつに共犯を預けて、安心していられるのか。裏でどんな軋りあいになっているか、わかったもんじゃない」

「部屋長さん、その点なら、心配はいらないように思いますがね」

木村が笑いながらいった。

「大池の伜は、あの女に惚れているらしいですよ。たいへんな気の入れかたでね、舟からあげたときなどは、涙ぐんでおろおろしていました……父親の色女に惚れてならんという法律はないわけだから……」

主任が閉てきるような調子でいった。

「畑中君、石倉という管理人の経歴を洗ってくれないか」