Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じゆうじん
自由人
豊島 与志雄
Lisez 自由人 (じゆうじん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 030 caractères · 139 écrans
「なあに、私にとっては、忙しいのも隙なのも、結局同じことですが……。」
順造への見舞の言葉を、北村は言うつもりだったが、中途でやめた。病気かどうかも千重子の話だけでは、まだはっきり分らなかった。そして遠慮なく、冷たいビールよりも、熱い酒の御馳走になることにした。千重子が父の書斎の方へ行くと、富子夫人は北村の相手をしながら、いつしか饒舌になった。
いったい、彼女には妙なところがあった。元から小柄な体躯だが、五十歳近くなってからは、別に背が屈んだとか腰が曲ったとかいうわけでもないのに、いっそう小柄になった感じで、すっきり高い鼻がよけい目立った。その鼻に一種の貫祿を持たせて、多人数の中ではあまり口を利かなかったが、相手と二人きりの時にはよく饒舌り、而も時に応じて、鼻が目立つ高慢な饒舌り方をすることもあれば、鼻が目立たない打ち解けた饒舌り方をすることもある。
「困ったことが出来ました。」と富子は打ち解けた調子で言った。
「田島さんとの縁談、御存じですね。はじめは、ゆっくりしたお話で、わたくしどももそのつもりでおりましたところが、仲人のかたが急に熱心におなりなすって、なんども催促をなさいますし、千重子の方ではあの通り、いつも要領を得ない始末でございましょう。