Classiques japonais avec furigana
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りょうや
良夜
饗庭 篁村
Lisez 良夜 (りょうや) de 饗庭 篁村 (あえばこうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 173 caractères · 16 écrans
さりければなおさらに学問を励み、新たに来る教師には難問をかけて閉口させ、後には父にも伯父にも口を開かせぬ程になり、十五の歳新潟へ出て英学をせしが教師の教うるところ低くして予が心に満足せず。八大家文を読み論語をさえ講義し天下を経綸せんとする者が、オメオメと猿が手を持つ蟻が臑を持つの風船に乗って旅しつつ廻るのと、児戯に類する事を学ばんや。東京に出でばかかる事はあるまじ。龍は深淵にあらねば潜れず、東京へ出て我が才識を研ぎ世を驚かすほどの大功業を建てるか、天下第一の大学者とならんと一詩をのこして新潟の学校を去り在所にかえりて伯父に出京の事を語りしに、伯父は眉を顰め、「東京にて勉学の事は我も汝に望むところなり、しかしまだ早し、卑近なり」とて「字を知り語を覚ゆるだけの方便なり。今二三年は新潟にて英学をなしその上にて東京へ出でよ、学問は所にはよらじ、上磨きだけを東京にてせよ」と止められ、志を屈して一年程は独学したれど、はしる馬の如き出京の志し弱き手綱に繋ぐべきにあらず。十七の春なりし。心を決して父と伯父に乞いもし許されずは出奔せん覚悟を様子にそれと悟りてか、左まで思わば出京せよと許可を得たり。