Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとしょうじょ
花と少女
小川 未明
Lisez 花と少女 (はなとしょうじょ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 3 667 caractères · 8 écrans
さち子の兄さんは、絵が、たいそう上手でありました。よく、いろいろな形をしたつぼに草花を活けて、それを写生したものであります。さち子は、よくそれを覚えています。
「兄さんが、家においでたら、どんな高い花を買って帰ったっていいけど、絵にかくのでもないのに、こんなに高い花を買って帰ったら、お母さんにしかられはしないだろうか?」と、彼女は、草花屋を出ると心配したのであります。
往来に出ると、風が吹きすさんでいました。それは、温室の中で、寒さを知らずに咲いた花にはたえられないことでした。
さち子は、なるたけ、寒い風を、ばらの花にあてないように、道を歩いてきました。いつしか、町を出はずれ、さびしい道にかかりますと、いままでよりいっそう、風は、荒々しく、強く、吹いていました。
高い木や、やぶの雑木などの枝が、ふるえています。そして、ひとしきり吹いてきた風に彼女は、体でもって、花をかばおうとしたはずみに、花に巻いてあった紙は飛んで、赤と白の花は、むざんに半分ばかり、花弁は散ってしまったのでありました。
さち子は、どんなに、惜しい思いをしたでしょう。せっかく、買ってきたものを、名残もなく散らしてしまっては、それこそ、お母さんに、しかられてももうしわけがないと思いました。