Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

山下松次の命を受けたといって、助役がやって来た。

「お前たちは、すぐに、山下組を出てくれ。親方もこれまで我慢しとったが、どうも、お前たちのため、吉田親分に、顔が悪うなってしもうた。彦島から、一時も早う、足を抜いてくれ」

「承知しました」

と、金五郎は答えた。抗弁する気持は、はじめからなかった。

助役が帰ると、マンがいった。

「金五郎さん、これから、すぐ、出ましょうよ」

「そんなに急がんでも、ええ。新公にも、ちょっと、相談があるけ」

「あたし、こうなったら、もう、一分も、こんなところに居るの、いややわ。それに、新さんはいませんよ。今朝、あたしが飯代部屋に寄ったら、昨日から、別府温泉に行って、半月ほど帰らん、ということでした」

「そうか」と、金五郎は、沈痛に、首を振って、「君香と一緒じゃな。傷の療養に行くのはええが、どうも、あの君香と、変な風になるのは、感心せん。新公も、考えが足らんなあ。君香は、誰か、……吉田磯吉じゃないらしいが、……その身内の、うるさい奴の二号らしいけ、どうせ、碌なこたない。いっぺん、忠告しようと思うとったんじゃが……」

「別嬪さんの誘惑にかかると、男って、もろいのね。