Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
いんや、そればかりじゃない。永田組の者は、親方があんな風じゃけ、もう、気持のうえでは、金さんを親方と思うとる者が多いばい」
「おおきに」
「このごろ、変な噂がありよる。なんでも、聯合組じゃあ、永田親方のやり口があんまり悪いもんじゃけ、番下げ処分にするということじゃ。金さんが居るもんで、現場は他組以上じゃが、肝腎の親方がああじゃけ、永田組を取りつぶせ、という者があるらしい。聯合組の内輪同士というても、請負師仲間には野心のある人が居るけ、油断がならん。組が解散にでもなったら、大きな大事じゃ」
「早う帰って来ればよいのに、はがいい親方ですねえ」
マンは、一途に、永田杢次が恨めしくてならない。
次の日の夜、マンが、いつものように、土間に莚をしいて、ワラジを編んでいると、
「居やはりまッか?」
大阪弁の女の声で、入口から、案内を乞う者があった。
マンが立って行くと、
「おマンはん、久しぶりだすなあ」
「まあ、君香さん」
マンも、おどろいた。二年前、彦島で別れたきりである。
金五郎夫婦が彦島を追われる前日、新之助と君香とは、別府温泉に行ったとのことだった。その後、杳として消息を絶ち、誰に聞いても知っている者がなかったのである。