Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

「まだですのよ」

「あて、出来ましたねん」

「ほう」マンは、意外の面持で、君香をあらためて眺め、「お母さんのようには見えませんわ」

「もう、二つになります」

「新さんの子供?」

「さよだす。娘の子やよってに、百合香という名つけました」

「あなたと新さんに似たら、可愛いでしょうね?」

「ほんまに」

「それで、新さんが、どうして、監獄に? なんの罪で?……」

「人殺しだす」

「まあ、殺人罪なのですか?」

「いうたら、そんなもんで。……恥を話さな、わかって貰えんさかいに、なんもかんも、打ちわって話しますけど……」

そういって、君香は、彦島以後の消息を語るのだったが、それを聞くマンは、追われて彦島を出発する日、金五郎が沈痛な面持で呟いた言葉が、頭に浮かんで来た。

「新公も考えが足らんなあ。君香は、誰か、……吉田磯吉身内の、うるさい奴の二号らしいけ、どうせ、碌なこたない」

その予言が当ったのであった。

君香は、「うるさい奴」の二号であったが、その男は吉田磯吉身内ではなかった。下関の顔役で、「蝮一」と俗称された土建屋である。新之助と君香とが別府に行ったことをかぎつけた「蝮一」は、早速、別府に乗りこみ、新之助を殺そうとして、あべこべに殺されたのである。