Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

「あいつ、おマンに首ったけで、オンテレ・メンピンじゃけ。わたしなら、惚れた女でも、間男したら、泣寝入りはせんです」

「オコゼを釘にひっかけたような顔しとって、女に惚れる柄かい」

その言葉で、一座は、どっと、笑った。角助はむくれた。

「そのほかには?」

「おマンの兄とかいう谷口林助、門司から、夫婦子供づれで、頼って来たんじゃけど、こいつは、人がええばっかりで、まるきりの意気地なしです。玉井金五郎が、若松で、玉井組の看板をあげたと知って、前の永田組の子分のほかに、方々から、いろんな奴がやって来たらしいですな。金五郎の郷里の四国から、鍛冶屋の清七という頓馬が来て、道具番をやったり、下関の彦島から、「ノロ甚」という綽名の、将棋は馬鹿に強いが、さっぱり仕事の出来ん大とぼけが来たり、それから……」

角助の口にかかると、玉井組は、一人残らず、能なしの役立たずで、堅められているように聞えた。

お京は、笑いをこらえて、素知らぬ顔で、聞いていた。

「三井物産では、今度、玉井に、焚料口を、一口、持たせるという話を聞いたが……?」

「わたしも聞きました。ほんとらしいです」

「他所者に、縄張の中で、御馳走の撰り食いをされちゃあ、他の者の顔は、丸つぶれじゃないか」