Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

「蝶々牡丹のお京」は、一度いったことは、ちゃんと守るのが大好きさ」

その後、お京の行方は杳として知れない。

三つになる娘の百合香に、可愛い洋服を着せ、君香が手を引いて、玉井家を訪れて来た。

金五郎の顔を見るなり、

「おマンはんは、まだ、帰って来やはらんのだッか?」

「もう、帰らんかも知れんよ」

「そないなこた、あらしよまいけど、……すみまへん」

「あんたが謝ることはない」

「染奴て、無茶しよる。……そらそうと、昨夜から今朝にかけて、えらい騒ぎや」

「なんで?」

このときは、まだ、金五郎は斬髪事件を知らなかったので聞きかえした。

君香は、ひととおり、輪郭を話して、ため息をつくように、

「そんな思いきったことするのは、お京はんに定まったる。お京はんとしては、無理あらへんやろ。そやけど、やっぱ、困るのは結局はこっちや」

「友田から、なんか、苦情でもいうて来たのかね?」

「染奴は、誰からされたともいわへんらしけど、友田は、あての方に、因縁つけて来よるのや。理窟も屁ったくれもない、横車やよってに、なんぼ、理を詰めた話したかてあかへん。友田の子分で、「山犬の松」とかいう、すごいのがやって来て――小指を切って、詫びを入れるなら、こらえてやるが、そやなかったら、今すぐ染奴の髪をもとのとおりにしてかえせ。