Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
たでた。
四隻ともよく船裏を磨き、火で焙って、コールタールを塗ると、仕事は終りである。あとは、泳ぐ者、魚を釣る者、干潟で、マテやアサリ貝を取る者、酒をのむ者、寝ころぶ者、など勝手放題、ゆるやかな波がよせてはかえす島の海岸で、時間をすごした。
褌ひとつで、金五郎は泳いだ。沖合に出て、左手の蓊鬱と繁茂している中ノ島の大樹と、右手に望まれる緑屋の二階座敷とを見くらべながら、奇妙な感慨に浸っていた。
(あそこの二階で、お京と話をしながら、島の樹が風に鳴っているのを聞いたんじゃが、……その晩から、マンは居らんようになってしもうた。お京も、どこかへ行った)
そして、海水に洗われる左腕の青い龍と、その前肢の菊の花とを眺めて、さびしいような、腹立たしいような、滑稽のような気持で、波に浮いていると、すぐ耳のそばで、
「オヤジ」と、呼ぶ声が聞えた。
ふりかえると、谷口林助である。あまり水練の達者でない林助は、伝馬の船板をブイにして、浮いている。それで、金五郎のところへ泳ぎ寄って来たらしい。金五郎が微笑を返すと、
「わしに、四五日、暇をおくれんか?」
「どうして?」
「おマンを、わしが呼び返しに行って来ようかと思う」