Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

勝則も馴れているので、うまく櫓と船とを操作する。

「居らんな」

網を手操りあげながら、金五郎は呟く。あげてみると、小さなセイゴが一匹、入っていた。

なお、そこで、二網ほど入れたが、成績が芳しくないので、場所を変えることにした。

「切れ戸の方に行ってみよう」

金五郎は、そういって、舳に腰を下すと、煙草に火をつけた。

伝馬船は、櫓臍をかすかにキイキイ鳴らしながら、港外に出る。はるか前方に、燈台が明滅している。

勝則は、ゆるやかに、櫓を押しながら、

「お父さん」

「うん?」

「三菱の本店には寄られましたか」

「寄った」

「どうでした?」

「どうも、こうも、まるきり、話にならん。四度も行ったのに、一ぺんも逢うてくれん。玄関払いじゃ。なにしろ、ビルディングのような大きな店じゃもんでな。受付で刎ねられたら、法が附かん。おれたちの家くらいなら、どこからでも入りこんで、逢いたい者に面会出来るとじゃが、……」

「若松の支店の方からか、友田喜造かが、前もって連絡しとったんじゃありませんか」

「きっと、そうじゃ。東京で、友田が策動したものに違わん。それで、おれは、手紙を出そうかとも考えてみたんじゃが、……碌に、字は知らんし、文章も書けんもんじゃけ、……」