Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

自分一人の胸におさめていた。そして、金五郎には、奇妙な微笑を浮かべて、

「お京さんが、今度、若松に来たら、ぜひ、逢うてあげてね」

と、いっていた。マンの小さな陰謀である。

金五郎は、まだ、お京とばかり、思いこんでいる。マンの言葉を聞いて、

「逢うても、逢わんでも、ええたい」

どぎまぎして、しどろもどろの返答をした。

よく晴れた日の早朝から、金五郎は、森新之助と、猟に行った。新之助の娘百合香がついて来た。

高塔山と谷ひとつ隔てた山に、高野山九州別院「東南院」がある。その周囲の鬱蒼たる森林に、このごろ、雉子が出没するという噂。猟の目あてはそれだった。

「お父さんの腕前は怪しいから、危いなあ。あたしを射っちゃいやよ」

百合香が、新之助をひやかす。

「このごろは、免許皆伝になっとるんじゃ。心配すんな。……なあ、金さん」

「うん、狙いの上手になったとは、感心しとる。じゃが、百合ちゃん、なんぼ下手ちゅうでも、雉子とあんたとを取り違えやせん。自分の狙うもんは知っちょるたい」

「でも、このごろ、お父さんは、頭がのぼっとるから……」

「馬鹿たれ。のぼっとるのは、お前じゃないか」