Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

十二区の山車といっても、実際は、玉井組の山笠といってもよかった。金五郎夫婦が世話好きのうえに、祭などの賑わいごとが好きなので、一所懸命である。町内から寄附金が集まるけれども、それでは足りない。不足分は、玉井家で負担した。山笠の飾り物も、商売人に頼まず、子分たちが総がかりでこしらえた。松本重雄の飯代部屋が、工場に変る。町内の、昔、人形師をしていたという、小間物屋の上林が指導に当り、暇を見て、金五郎が、直接、采配をふる。子供たちも、学校から帰ると、大勢で手伝う。

「花を握っとる龍というのは、面白いですなあ」

そういう上林は、金五郎の腕の彫青など、見たことはない。あることすら知らないかも知れない。

「昇り龍がええわ。景気なおしに」

町内の人たちが集まって、山笠の意匠を工夫していたとき、そういいだしたのは、マンであった。誰も異存はなかった。そして、マンは、人形作りの上林に、宝珠のかわりに、龍の肢に、菊の花をにぎらせることを依頼したのであった。すると、金五郎が、照れくさそうな顔で、片一方は、百合にしたがええ、といいだしたのである。

「色気のある龍で、なかなか、よかたい」